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中国Eコマース大手、拼多多(PDD)が急成長している理由

2020年コロナショックで世界経済が致命的な打撃を受けているなか、業績を伸ばし続けている企業がまだまだ存在していた。それが中国Eコマース大手「拼多多」である。NASDAQ上場(PDD)の同社は2020年1月から6月までの間、株価が2.3倍まで跳ね上がるほど、世界の投資家から注目を浴びている

出典:Google

業績について

2015年04月発足した「拼多多」(PDD)は現在中国Eコマースのシェア33.2%を占め、わずか4年で京東(中国Eコマース大手)を超え、3.4億ユーザーが利用する中国第二位となった。

2019年売上げが約4,612億円(30,141,886千元)まで伸ばし、昨年度に比べて129%増収となった。

  • 2016年12月期 売上 77.5億円
  • 2017年12月期 売上 267.9億円
  • 2018年12月期 売上 2015.2億円
  • 2019年12月期 売上 4611.9億円
PDD P/L 出典:U.S. SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION

「拼多多」(PDD)の沿革

PDDの歴史を辿る為には、創業者で最高経営責任者黄峥(Huang Zheng)氏の経歴から紹介しないといけない。(2020年7月1日、最高経営責任者(CEO)を辞任し、会長職にはとどまった。陳磊氏が新CEO。)

2002年、浙江大学を卒業した黄峥氏は米ウィスコンシン大学へ留学した。すべてはこれから始まる。中学期間中、彼は网易の創業者丁磊氏と知り合い、丁磊氏の紹介で段永平氏(步步高グループ董事長)と出会った。2004年修士卒業後、米マイクロソフトの内定を貰ったものの、本人の判断で当時まだベンチャー卵の米グーグルに入ることを決断した。2006年は段永平氏と共同でウォーレン・バフェット氏とのランチを62万ドルで落札し、投資の神様から投資、資本、人生の秘訣を教えてもらった。2007年黄峥氏はグーグルを退職し、起業することを決意した。

2007年帰国した黄峥氏は段永平氏の步步高グループからEコマース事業を引き継いで、「欧酷网」を立ち上げ、京東(JD)と熾烈な戦いを繰り広げた。2010年に売り上げ6000万元になった「欧酷网」をグーグル在籍時の同僚郭去疾氏の「兰亭集势」に売却を決断した。(2010年JDの売上は102億)。本人曰く「JDの創業者と俺は世代が違う、命かけてまで真正面で戦う必要はない」。結果的にこの決断は正しかったと思う。

2014年01月中国上海で「上海寻梦信息技术有限公司」を設立した。黄峥氏はゲーマーではないけど、ゲーム市場の価値を十分理解していた。彼はヒットゲーム「女神之剑」、「夜夜三国」を続々と市場に送り出し、収益を確保でき、2015年立ち上げる「拼多多」の準備資金を貯めていた。

「拼多多」発足

2015年9月、エンジェル投資家(Angel Investment)から800万ドルの出資を受けて「拼多多」が発足した。それに馬云と決裂してアリババを離れた元淘宝CEO孫彤宇氏がチームに加わった。知名度を上げていた黄峥氏はテンセントのCEO馬化騰氏の支持を受け、出資してもらう同時に、中国最大のSNSであるWeChartで大量の広告宣伝に便利を図った結果、わずか4カ月でユーザー1000万を突破した。

2016年「拼多多」携帯APPを公開、2018年5月には「京東JD」を超え、中国第二位のEコマースに浮上し、テンセントと共に「アンチ・アリババ・アライアンス」を形成した。

「拼多多」急成長の理由

「拼多多」のビジネスモデルと他社差別化の話を始めると文章が長くなり、今日は到底終わる気がしない。別途掲載することにする。

1.志が高い

一生安泰できるBIG大手のマイクロソフト社を選ばず、起業しばらくのグーグルを選んだ。21世紀の新ベンチャー企業で最新の企業文化を経験する。(グーグル退社時、会社株を売却して、後程創業の「欧酷网」の資金を手に入れた説もある)。彼が13年で大成功を収められる初期資本金となった

2.人脈に恵まれた

恩人段永平氏との出会いが、彼が13年で大成功を収められる重要なカギとなった

3.迷わない決断力

2007年グーグル社を辞め、起業することを決断、その行動力が彼が13年で大成功を収められる重要な原動力となった

4.味方を作る

アリババの淘宝元CEO孫彤宇氏を招きいれ、テンセントの馬化騰氏と手を組むことで、アリババ、及び京東と対等で戦える土俵に乗った。

5.自分に向き合う

無謀な戦いと分かった時、「欧酷网」を売却し、勝負に執着しないこと。味方を身に付け、事業の差別化を見直して、「拼多多」で再スタートする。

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