家族、反抗期の子供、仕事の同僚、営業先、及び他人とコミュニケーションをうまく取るのに、大事なことはなんだろう?華麗な単語をいっぱい並べることでもなく、豊かな知識を持っていることを相手に見せることで感銘を貰うことでもない。「3A法則」を紹介する。
1.Appreciation (前向きな捉え方)
ある日、中学2年生の子供瑞樹(仮名)とお父さんが街で散歩している時、公園で寝転んでいるホームレースを見かけたとしよう。瑞樹の成績がもう少し上がってほしいと願っているお父さんなら、子供に何にを言うかな?
◇消極思考のお父さん◇
お父さん:「瑞樹、ちゃんと勉強しないと、将来このホームレースみたいになるよ」
瑞樹の心の中では、「いやいや、そうなるとは限らない!、成績がすべてではない」とは拒否心理と防衛心理が動き出す。
◇積極思考のお父さん◇
お父さん:「瑞樹、ちゃんと勉強して、将来こんなホームレースを助けて上げる人になってほしいな~」
瑞樹の心の中では、「勉強することで、他人の役に立つ可能性があるかも。。。」と共鳴する
人は自分を責めるひとに反抗すると、自分を認める人に共鳴する仕組みになっている。
2.Autonomy(自治権を認めて上げる)
部下でプロジェクトリーダーの瑞宇(仮名)が上司、及びプロジェクトメンバーを誘って、振返り会を企画した場面を想像しよう。
瑞宇が今回プロジェクトを振り返って、反省点を三つ上げて、プロジェクトメンバーに改善活動を呼び掛けた。
◇ダメ出しタイプ◇
上司:「瑞宇君が纏めた三つの反省点は基本中の基本だ。そのほかにもまだある。。。。」
瑞宇の心では、「俺が纏めた改善点は価値がないとでもいっているのか!」
◇尊重するタイプ◇
上司:「瑞宇君が纏めた三つの反省点はすごく重要なことである。そのほかにもう一つだけ改善お願いがある」
瑞宇の心では、「もう一つは何だろう?!、もしかして、俺が気づいてない?、俺がこの会を企画してよかったかも」
自分を認めてくれる人を認めて上げたい心理が働く。自分か企画した活動が効果あったと思うようになる。
3.Affiliation(類似である)
相手が良く使う言葉、単語を自分のトークに交えると効果抜群である。
レストランに行ったとしよう。店員Aさんと店員Bさんの対応を比較してみよう。
◇自分の言葉に変えたがるタイプ:店員Aさん◇
あなた:「すみません、冷たい水をください」
店員A:「確認します。お冷ですね?」
◇顧客の言葉を繰り返すタイプ:店員Bさん◇
あなた:「すみません、冷たい水をください」
店員B:「確認します。冷たい水ですね?」
実験社会心理学の検証結果によると、店員Bさんは店員Aさんより2倍のチップを貰えた。(注記:上記お冷は日本人向けにわかり易くするための例であり、実際の実験はビールとポテトチップである)相手の習慣、ペースに合わすことが大事で、相手と同じ言葉を使うことで、心のシンク(Sync)を作れるということである。